コラム

インテリアコーディネーターの活用方法

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インテリアを選ぶときに頼りになるインテリアコーディネーター。では、具体的にどのようなことをしてくれるのでしょうか。

今回はインテリアコーディネーターの役割や、新築やリフォーム時のインテリアコーディネーターの活用方法をお伝えします。

 

 

 

 

1.その間取り、家具を置いた後のことを考えられてますか?

 

新築やリフォームにおいて、まず最初に施工会社と決めていくのが間取りです。一般的には家族構成や必要な部屋数、必要なスペースなどを施工会社へ伝えて間取りを決めていきます。

 

間取りは標準的な家具サイズを考慮して施工会社などから提案される場合もありますが、敷地の形や水回り設備の関係で家具配置を考慮していないお部屋が存在する可能性もあります。

 

標準的な大きさの家具を配置するスペースがなかったり、家具は配置できても通路動線が窮屈になってしまったりすることも考えられます。このようなお部屋があると生活しにくく、インテリアコーディネートも難しくなってしまいます。

 

新築やリフォームの間取りの決め方では「くつろぐリビングスペース」「食事や友人を招くダイニングスペース」という空間イメージだけでなく、「カウチのソファを置いて4人で過ごせるリビング」「最大6人でも使えるテーブルを置くダイニングスペース」といったような、具体的に必要なサイズ感を伝えて、暮らしやすい間取りを依頼することが大切です。

 

この時、生活スタイルに寄り添う家具配置を考慮して間取りやインテリアを提案するのがインテリアコーディネーターです。インテリアコーディネーターからは、標準的な家族の暮らし空間ではなく、そこで暮らすそれぞれの家族に合わせた暮らし方や要望に合う空間の提案を受けることができます。

 

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2.間取りが決まってから家具選定だと、失敗率が高い!?

 

間取りが決まってから家具選びの順に進んでいく方が多いと思います。

 

決められたスペースに合う家具を選んだつもりでも、いざ配置してみると「お部屋に対してサイズ感が合わない」ということもあるようです。

 

ほとんどの方が、マイホームの購入は一生のうちに数回きりです。慣れない図面を眺めながら家具を選んでいくと実際に配置した時に、思っていたより大きな家具で動線が狭くなってしまったり、思っていたより小さくて殺風景な印象になってしまったという失敗も起こりかねません。

 

また、ソファやベッドなどの大きい家具は、通路や扉を通せずに配置場所まで搬入できないという事も起こる可能性があります。

 

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間取りを自由に決められる新築やリフォームでは「家具選び→間取り調整」の流れが可能です。好きな雰囲気のテーブルや、家族の人数や生活スタイルに合いそうなソファが見つかった場合は、これらの家具を配置することを想定した間取り作成を依頼することができます。

 

家具を置くスペースはもちろん、家具配置における生活動線も考慮した間取りを作成できるため、お気に入りの家具で快適な暮らしを送ることが確約されます。せっかくの新築なので、ぜひ家具から選んでみてください。

 

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3.新築の内装をインテリアコーディネーターと一緒に決めるメリット

 

 

・選ぶ手間や時間が短縮される

 

内装というと「床・壁・天井」がすぐに思い浮かぶと思いますが、新築やリフォームにおいての内装決めはこれらに加え、扉・巾木・廻り縁・取手・スイッチなどとても多くの決めていかなければならない箇所があります。

 

新築マンションではある程度パッケージ化された選択肢から好みの雰囲気のカラーを選ぶところもありますが、オプションでの追加や、新築戸建てやリフォームをする際は基本的にパッケージ化などはないため、お部屋ごとに細かい部位まで決めていく必要があります。

 

たとえば床材は、フローリング、タイル、クッションフロアなど素材を選び、次に柄やカラーを選んでいきます。メーカーもたくさんありますし、材質によるお手入れのしやすさや床暖房対応の有無などの機能性も考慮する必要があります。他の内装との相性や、家具が決まっている場合はその家具に合うものを選ばなくてはなりません。

 

こだわればこだわるほど、内装のアイテム選びには時間がかかってしまったり、組み合わせ方に迷ってしまうことがあります。そこで手助けに入るのがインテリアコーディネーターです。

 

理想のお部屋のイメージや生活スタイル、配置予定の家具を伝えると、インテリアコーディネーターがおすすめの内装の組み合わせを提案してくれます。「フローリングはこのメーカーのこの色を使いたい」といったように取り入れたい内装材が1つでも決まっている場合は、その色に合わせた他の内装材の提案を依頼することも可能です。

 

あくまで「提案」になるので、依頼をして自動的に決まってしまうことはありません。インテリアコーディネートのプロに依頼して、たくさんある内装材の選択肢を少なくすることで時間の節約にもなり、新居がより理想に近い空間になる可能性が高くなります。

 

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・内装や家具選びの失敗を防ぐことができる

 

自身で内装から家具選びまで、自分の好きなアイテムをそろえた空間を作っても、理想とはかけ離れた雰囲気の空間になってしまうこともあります。それぞれは好きな家具や内装材でも、いざ一つの空間に並べてみると統一感がなかったり、それぞれが主張しすぎて落ち着きのない空間に感じてしまうこともあります。

 

また、家具の場合はデザイン重視で選んでしまいがちなので、サイズ感がお部屋に合っていなかったり、高さがお部屋での生活上使いにくかったりすることもあります。

 

こだわりが強いからこそ起きてしまう失敗です。

 

こだわりがある方こそ、インテリアコーディネーターへ相談することで家具サイズや色のアドバイスからレイアウト、家具との相性を考慮した内装全体のアドバイスを受けることができます。

 

マイホームはこれから長い時間を過ごす場所かつ人生で大きなお買い物になるので、施工会社やインテリアコーディネーターを上手く活用してバランスの取れた空間作りがおすすめです。

 

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・高い内装材や不要な工事を勧められることがない

 

インテリアコーディネーターへの依頼することで、不要なものまで勧められがちだと考えている方も多いのではないでしょうか。

 

インテリアコーディネーターは内装や家具選びをお手伝いするパートナーの役割に位置します。基本的には工事を受注するわけではないので施工会社とは違い、第三者的な立場から提案をしてくれます。

 

前もって予算を伝えておくことで、予算内での提案を受けることもできます。自分で内装や家具を選んでいくと、順番に決定・購入していくことになるので、選定途中の予算配分がわからなくなってしまいがちです。インテリアコーディネーターに内装から家具までおまかせした場合は、予算内でトータルコーディネートしてくれるため、金額的にも安心です。

 

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・家具が配置された完成イメージに合わせて内装も選んでくれる

 

インテリアコーディネーターに内装のみを依頼した場合でも、家具配置を考慮した提案をしてもらえます。

 

家具と内装を組み合わせたトータルコーディネートを提案できるのがインテリアコーディネーターです。家具の提案を依頼しない場合でも、購入予定の家具が決まっていたり今使っている家具をそのまま使い続けたい場合は、その家具の色や大きさをインテリアコーディネーターへ伝えることで家具の配置や色を考慮した内装の提案を受けることができます。

 

家具をこれから決める予定の方や、購入を迷っている家具がある場合は、インテリアコーディネーターが内装に合うおすすめの家具の色やサイズの相談にも乗ってくれることがあります。

 

具体的な家具の提案になると別途提案料金がかかることがありますが、家具選定を依頼しない場合でも内装決めの際には配置する(配置したい)家具の情報についても必ずインテリアコーディネーターへ伝えましょう。

 

 

・統一感のある空間にすることができる

 

インテリア雑誌を眺めたり、おしゃれなインスタグラムなどのインテリア画像を検索してお気に入りの雰囲気のお部屋や家具が見つかっても、どのようにその雰囲気に近い空間を作っていくか迷われる方がほとんどです。

 

自己流で内装や家具選びを進めていっても、出来上がってみると理想とは違う印象の空間になってしまうこともあります。特に内装選びは、空間の雰囲気を大きく左右する要素です。

 

自身で床材や壁材などのサンプルを取り寄せて比較しても、小さいサンプルでは実際の色より暗く感じられることがほとんどなので、施工するとイメージしていたものとは違った印象の空間になってしまう可能性があります。

 

この色の感じ方の違いは「面積効果」と言われていますが、インテリアコーディネーターからはこのような特徴も考慮され、全体のバランスの取れた空間のインテリアコーディネートや色選びのアドバイスを受けることができます。

 

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4.新築のインテリアコーディネート参考事例

 

インテリアスタイル別に、内装や家具選びのポイントをお伝えします。

 

・北欧モダン

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白木のフローリングにグレーを中心としたパステルトーンの入った温かみを感じられる北欧モダンスタイルのインテリアコーディネートです。

 

フローリングの色とチェアの色を合わせているので全体の統一感が感じられます。丸みのあるデザインのチェアは視覚的にもやさしさと温かみが感じられます。

 

 

・インダストリアル

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工場を連想させる無機質な素材を取り入れたインダストリアルスタイルのインテリアコーディネートです。

 

打ちっぱなしコンクリートをむき出しにした壁面が特徴的な空間です。天井の照明レールやダイニングチェアには工業的なパイプを連想させるブラックの細いラインを取り入れています。

 

無垢や木目のあるダークブラウンのフローリングを合わせることで、落ち着き感も感じられます。こちらのお部屋はフローリングとダイニングテーブルのカラーを統一させているので、より落ち着いた印象です。

 

 

・ナチュラル

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自然素材を中心に、色合いがシンプルなナチュラルスタイルのインテリアコーディネートです。

 

ライトブラウンのフローリングに、同じ色味のダイニングテーブルとチェアを合わせています。さらに、扉やテレビボードも同じカラーを取り入れることで、お部屋全体が明るくやさしい印象に感じられます。

 

お部屋の所々に観葉植物を追加することで、より自然を感じられる空間になっています。

 

 

・ビンテージ

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内装・家具共にユーズド感のある素材を取り入れたビンテージスタイルのインテリアコーディネートです。

 

躯体むき出しの天井やレンガの壁面が味のある雰囲気を作り出しています。新築でも素材をうまく活用することでビンテージ空間を作り出すことは可能です。

 

フローリングや建具、窓枠はダークブラウンで統一し、家具やファブリックも同系色のアイテムを合わせたダークトーンの空間です。

 

ビンテージスタイルは安定感や落ち着き感を感じられる空間なので、特に寝室空間におすすめです。

 

 

・モダン

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洗練された印象の都会的なモダンスタイルのインテリアコーディネートです。

 

ブラックのフローリング、ホワイトの壁・天井クロスのモノトーンの内装空間に、細身の脚のモノトーン家具を合わせています。

 

家具のシルバーの脚や扉の取っ手がさらにモダンさを引き立たせています。

 

扉のシンプルな細い縦ラインもモダンな印象です。ソファ上のモノトーンの柄クッションも、空間のアクセントになっています。

 

まとめ

 

新築やリフォームは内装や家具配置の自由度が高い分、上手く組み合わせていく必要があります。さらに色やデザイン、サイズ感など、空間のコーディネートでは考慮しておかなければならないポイントがたくさんあります。

 

内装と家具をトータルで見て、生活に寄り添う空間コーディネートを提案できるのがインテリアコーディネーターです。

 

憧れていた内装空間や家具に囲まれて新居で快適な暮らしを送るために、内装やインテリアコーディネートはお家作りのプロであるインテリアコーディネーターと一緒に進めてみてはいかがでしょうか。

 

 

【コラム執筆者】

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島 ひかる

プロフィール

インテリアコーディネーター、2級建築士、宅地建物取引士。株式会社Praemio代表取締役。その空間で過ごす「人」を中心に発想したデザインで、人の日常の体験や経験を豊かにするインテリアデザインから設計まで幅広く担当。

https://praemio.work