コラム

知っておきたい再婚した夫婦の相続

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今回は、夫婦のいずれかが再婚である場合の相続について解説します。

 

 

再婚した夫婦の相続人

夫婦の一方が先に亡くなると、亡くなった時点での配偶者は必ず法定相続人となります。夫婦のいずれか又は両方が再婚である場合も同様です。離婚した前妻や前夫は法定相続人にはなりません

夫婦に子どもがいれば必ず法定相続人になることも、夫婦のいずれか又は両方が再婚である場合も同様です。しかし、離婚した前妻や前夫との子どもも同じ法定相続分で法定相続人になることに注意が必要です。

例えば、亡くなった夫に、妻と子どもが2人、前妻との間に1人子どもがいる場合、民法上定められた法定相続分は、妻が2分の1、3人の子供達がそれぞれ6分の1ということになります。

 

※婚姻関係にある父母の子ども(嫡出子)と、婚姻関係にない父母から生まれた子ども(非嫡出子)に法定相続分の違いはありません。以前は嫡出子と非嫡出子との間で相続分の違いがありましたが、民法改正により平成25年9月5日以降に開始した相続では、このような違いは無くなりました。

 

 

連れ子と相続

再婚した夫婦の間に子どもができれば、その子どもは必ず法定相続人になりますが、いずれかの連れ子であった場合、実の親ではない再婚相手の親とは養子縁組をしなければ法定相続人にはなりません。再婚相手の連れ子と実の親子同然の生活を長年していたとしても、養子縁組をせずに放置していると、自分が亡くなった時に再婚相手の連れ子には何も財産を残せない、ということになってしまいます。

自分の親の再婚相手と自分の間に養子縁組がされているかどうか正確に把握していない、という人も珍しくありません。分からない人は、役所で自分の戸籍謄本を取得して確認することをお勧めします。

 

 

再婚の夫婦の相続問題

再婚した夫婦の相続の際、相続人が以下のような組み合わせになった場合の遺産分割協議は難航することが予想されます。

・長年生活した再婚後の妻と幼いころに別れたままの前妻との子
・亡くなる直前に再婚した妻と前妻との子ども達
・再婚後の実子と養子縁組がされていなかった連れ子
・再婚後の子どもと前妻との子どもの代襲相続人(孫)

再婚した方の相続開始後の遺族のトラブルを避けるためには、生前に相続人の範囲を確認した上で、やはり遺言書を作成するのが最も効果的といえます。もちろん遺留分には配慮することが必要ですが、残されるご家族の苦労を減らすためにも、生前から準備を進めることをお勧めします。

 

 

 

【コラム執筆者】

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髙橋 朋宏

プロフィール

経堂司法書士事務所代表司法書士。一般社団法人相続総合支援協会理事。不動産と相続に関する分野に専門性を有する。難しいことを分かりやすく説明することを得意とし、ラジオ出演、新聞・雑誌への寄稿、セミナー、講演活動などを行うタレント文化人。

経堂司法書士事務所|世田谷区で30年の実績 (kyodo-office.com)