コラム

家を売却する時の「流れ」と「費用」について解説

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家の売却の流れや家を売るための段取りがわかっていないと、不動産会社に付け込まれることがあります。

思わぬ損をしないためにも、家の売り出しから成約までの流れを理解しておきましょう。

また、不動産の売却金額にばかりに気をとられがちですが、売却には諸費用が発生するため、その費用についても知っておく必要があります。

 

 

家の売り出しから契約までの流れを理解しよう

 

不動産売却をする際に、何の知識もないまま不動産仲介会社に売却を委ね、全て不動産会社担当者の言いなり。

そのような売主さんは、不心得な不動産仲介会社にとっては、カモネギのようなものです。

不動産の専門家になる必要はありませんが、ダマされて損をすることがないよう、最低限の基礎知識は仕入れておきましょう。

 

家の売却では、どんな段取りで物事が動いていくのかがわかると、先々のことがシミュレーションできます。

家の売り出しから成約に至るまでの大きな流れを頭に入れておくだけで、いろいろなことが主体的に考えられるようになります。

不動産仲介会社の担当者と話していても、意味がよく理解できるはずです。

その結果、業者がつけこむスキを減らすことができます。それでは、不動産売却の流れを見てみましょう。

 

 

①家の売却を考え始める

住み替え先や、子供の入学手続きなど理由は様々。

あなたの家をいつごろ売却する必要があるか、売却にともなう費用や転居先についてもイメージしておきましょう。

 

②自分の家の相場を調べる

家の売却価格の相場を知る簡単な方法は、不動産売却のポータルサイトで、よく似た他の家の売り出し価格や成約価格を参考にすることです。

マンションであれば、同じマンション内の売出し中のお部屋を参考に。戸建てであれば、場所や規模・築年数が近い物件を参考にしましょう。

国土交通省など公的機関も、中古の家の不動産取引の成約事例や地価をネット上で公開しています。

 

③不動産仲介会社数社に、物件を見ないで行う簡易査定(机上査定)を依頼する

机上査定とは、自分の家がいくらくらいで売却できそうか、室内確認をせずに取引データーなどの基づいたプロの視点で査定してもらうことです。

ポイントは、3〜5社くらいに依頼して結果を比較すること。通常、不動産仲介会社による価格査定は、無料で受けられます。

 

④簡易査定を頼んだ会社から、2〜3社程度に訪問査定(詳細査定)を依頼する

室内や敷地内を不動産仲介会社に見てもらう訪問査定をしてもらいます。

机上査定に比べ、室内程度や個別性を反映したより具体的な査定となります。

初めて不動産仲介会社各社の担当者と対面する機会ですので、気になることはどんどん質問し、相手の知識や人柄も確かめましょう。

 

⑤売却仲介を依頼する会社を選び、媒介契約を結ぶ

売却仲介(不動産売却を任せる)パートナーを決定します。

家の売却のために必要な準備、どのように物件を宣伝するか、担当者からあなたへの販売活動報告についてなど、売却活動中のタイムスケジュールを含めて十分に話し合ってください。

 

必要に応じて、測量、境界の確定、確定測量

土地や戸建ての家の売却に不可欠な図面や書類がない場合、土地家屋調査士に依頼をし作製する必要があります。

日数がかかることを前提に、担当者と相談して遅滞なく進めることが重要です。

 

⑦不動産仲介会社が販売活動を始める

査定価格をもとに、あなたの家の売り出し価格を決め、物件情報をレインズに登録。

広告宣伝を展開して、家の買手を募集します。情報の囲い込みをされないように、レインズへの登録状況を担当者に確認しましょう。

 

⑧購入希望者が現れる

購入検討者からの内覧の対応をします。検討者が、あなたの家を気に入った場合は、後日、購入申込書が提出されます。

希望購入価格、契約日、決済日(物件の引き渡し日)などに関する買手側の希望や情報が書かれています。

 

⑨売買条件の交渉

雨漏りやシロアリ被害の有無など家の状態を記載した物件状況等報告書、給湯・空調などを設備状態を記した設備表を用意して購入希望者に開示します。

家の売却価格や諸条件について話し合います。契約日と物件の引き渡し期日の相談も行います。

 

⑩契約成立

家の売却価格や条件の折り合いがついて売却先が決まったら、売買契約を締結します。

売買契約の際に、買主から手付金が支払われます。仲介手数料の半分を、このタイミングで不動産仲介会社に支払うこともあります。

 

⑪決済の準備

決済とは、ローンがある場合は返済を済ませたうえで、鍵や権利を引渡して売買契約を完結することです。

そのために必要な書類を揃えますが、時間がかかる可能性があるので、早めに担当者から説明を受け、速やかに動けるようにしておきましょう。

家の明け渡しと引っ越しの準備も並行して進めるので、忙しくなります。

 

⑫決済

鍵と権利証を買手に引き渡し、所有権が移転します。家の売却代金の残金を受け取り、住宅ローンが残っている場合は一括返済。

不動産仲介会社に残りの仲介手数料(分割でなければここで全額)を支払います。

 

⑬税務申告

家の売却による譲渡所得については、確定申告が必要です。

 

 

家の売却にはお金がかかる

一方、家を売却するにもそれなりのお金がかかることをご存じでしょうか? 実は家の売却で必ずかかる費用と、必要に応じてかかる費用があります。

 

 

・売却時に必ずかかる費用とは?

まず、必ず必要な費用として、売買契約書に貼る印紙代と不動産仲介会社への仲介手数料〈売買価格×3%+6万円+消費税〉があります。

住んでいる家を売却する場合は、引っ越し費用も発生します。今の家から退去して仮住まいをするなら、引っ越し費用は2倍かかります。

新生活のための資金と合わせて、考えておきましょう。

また、売却年度の固定資産税も多くの場合、売主さんがひとまずその年の分を納付することになります。

ただし、所有権移転後の日数分は、引渡時に買主さんに清算してもらうことが一般的です。

 

 

・必要に応じてかかる費用とは?

必要に応じてかかるお金もあります。例えば、土地の境界があいまいで、売却に必要な測量図がないなら、測量や確定測量図の作成費用が必要になるでしょう。

建物を取り壊して土地だけ売る場合は、解体費や廃棄物処分費。建物込みの場合は、修理代やハウスクリーニング代などがかかることもあります。

一方、住宅ローンが残っている人は、売買契約の成立と同時に、売却代金でローン残債を一括返済します。

足りない場合は自己資金で補わなくてはならないので、それも織り込んで、無理のない資金計画を立てるようにしてください。

 

 

(まとめ)

・段取りがわかっていると行動しやすく、不動産仲介会社に騙されない

・時間を要する書類作成などは早めに準備する

・家の売却には、必ずかかる費用と必要に応じてかかる費用がある

 

 

 

【コラム執筆者】

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山本 健司

プロフィール

ミライアス株式会社代表取締役。大手不動産会社で全国1位の成績を連続受賞。不動産相談件数16,000件超。著書『初めてでも損をしない 不動産売却のヒケツ(サンルクス出版)』