コラム

インテリア迷子にならない!好きなインテリアスタイルの見つけ方

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本当に好きなインテリア・理想の暮らしが、どのようなものか、正確にイメージすることは難しいもの。『 オシャレな部屋にしたい 』という、漠然としたテーマを掲げるだけでは理想のインテリアは完成しません。

 

理想のインテリアにするには、はっきりとした「理想のイメージ」を思い浮かべる必要があります。イメージがはっきりすれば、モノ選びにも、インテリアにも一本筋が通って、「ブレ」がなくなり、統一感のあるお部屋づくりができるようになります。

 

 

Pinterest(ピンタレスト)を使って好きなインテリア画像を集める

 

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自分の好みを見つけるためには、言葉からではなくビジュアル(視覚)を集めるところから始めます。

集める時のポイントとしては以下の2つです。

 

 

・その画像のどこかが気になるのか(好きなのか)をメモして、保存する。

 

・素材、色、質感、柄など、どこが好きなのかを具体的に書く。

 

 

  

  

集めた画像を分析していく

 

画像を集めた後は、集めた画像の好きな部分を以下の4つの要素ごとに分析していきます。

 

 

1 素材

 

木や土やレンガや麻などの自然素材か、プラスチックやガラスやスチールなどの人工素材か。

 

2 質感

 

スチールやガラスのツルツル・ピカピカしているのか、古い木やレンガや布などゴツゴツ・ふんわりしているものか。

 

 

3 形(フォルムとライン)

 

直線的なのか、曲線的なのか、骨太なのか、華奢なのか。

 

 

4 色

 

淡い色味なのか、はっきりとした色味なのか、たくさんの色を使っているのか、色数が少ないのか。

 

 

インテリアイメージを構成する要素は、基本的には上記の4つです。この4つの要素をそれぞれどのように構成していくかを決めることがインテリアの基本であり、重要なポイントとなります。

 

 

4つの要素ごとに最も多いものを含むインテリアスタイルを選ぶ

 

4つの要素ごとに、もっとも多いものをそれぞれ書き出し、それを含むものに近いインテリアスタイルを選びます。インテリアスタイルの分け方は本当に様々ですが、大きく以下のように分けることができます。

 

 

北欧

 

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北欧を表すアイテムは、オーク材など白っぽくさらさらした木材を使ったシンプルなテーブル、樹脂素材のツルッとした印象の椅子、ウールやコットン、リネンといったざっくりした風合いの無地のソファやラグなどの天然木やタイルなどナチュラルな素材が多く暖かな印象を与えます。

 

 

 

ボヘミアン

 

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代表的なアイテムは、エスニックな柄のクッションやラグやタペストリー、ラタンのテーブルや椅子、かご、たくさんの植物など。全体的に色数は多めです。

 

 

 

ミッドセンチュリー

 

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カラフルなファブリックや、成形合板やプラスチック素材を使った軽快で曲線的なデザインの家具が特徴。色味ははっきりしています。

 

北欧デザインの名作、ヤコブセンのエッグチェア、ウェグナーのYチェアなどが誕生したのはミッドセンチュリーが流行っていた1940~60年頃なので、北欧スタイルはミッドセンチュリースタイルと相性が良いです。

 

 

アジアン

 

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ラタン、バンブー、アバカ、ウォーターヒヤシンスなど、アジアの自然素材を使用しながら手仕事の風合いを活かした雰囲気。観葉植物でいうならウンベラーダやモンステラといった大ぶりの葉で色は濃いめ。暗めカラーの木材に、重厚な装飾が施された家具、かごやツボなど、全体的に「重さ」を感じる家具。お部屋全体の色数は多め。

 

 

クラシカル

 

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中世以降の伝統的なヨーロッパの雰囲気を盛り込んだクラシカルスタイル。ゴージャスなインテリアをふんだんに取り入れるため、費用がかかることから難易度は高めです。

 

カラーはどっしりとしたダークブラウンベース、マホガニーやオーク、ローズウッドなどの堅く色味のしっかりとした木材が使われています。ファブリックは光沢感や重厚感のあるもの。照明は重厚感のあるシャンデリア。

 

 

 

モダン

 

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加工された人工素材、光沢、ガラス、ダウンライト、硬い、無機質がキーワード。どちらかというと家具より内装に影響されるところが大きいので、物件選びの段階から考えて選ぶ必要があります。

 

 

 

ヴィンテージ

 

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家具は、重厚感があるもの。デザインは、細めよりは少し無骨な。木や鉄、革などの古い素材感が際立った家具。エイジング加工、レザー、使い込まれた味わいが出た古材、アイアン。

 

 

 

ナチュラル

 

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パイン材などざっくりザラっとした木材の椅子やテーブル、自然素材を多く使い、木の無垢な肌触りや、香りが感じられるような家具。

 

難易度も価格もバランスが取れていているため、取り入れ易いスタイルですが、家電などの人工物と合わせるのが少し難しいことも。

 

 

 

インダストリアル

 

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「工業的な」という意味のインダストリアル。アイアンや金属などの機械的な要素を取り入れたものをインテリア。無骨でシンプルなデザインなので、ヴィンテージ調や男性的なインテリアです。

 

 

 

グラムスタイル

 

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高級感漂う上質なファブリック、輝きを放つメタリックな素材、大胆できらびやかな装飾。ベルベット、クリアガラス、ミラー、毛皮、金属、大理石などエレガントでゴージャスな素材や質感のグラムスタイル。

 

 

 

インテリアスタイルはミックスしても良い

 

好きなインテリアスタイルが決まったからといって、そのスタイルだけを貫き通さないといけない。ということはありません。海外の素敵なインテリアでは、一つのテイストでガチガチに揃えるのではなく、いろいろなスタイルをミックスしているケースをがほとんど。

 

 

1 まずは好きなインテリア画像をたくさん集める

 

2 好きな部分を言語化する

 

3 分析してグルーピングする

 

4 インテリアテイストに当てはめる

 

 

という順番でインテリアを考えてみてください。目指すインテアリアスタイルが定まってくるはずです。

 

 

 

「好きなインテリアスタイルがそもそも分からない」

 

「好きな家具を買ってるはずなのに、お部屋がちぐはぐになってしまう」

 

という方、ぜひ試してみてくださいね。

 

 

 

【コラム執筆者】

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島 ひかる

プロフィール

インテリアコーディネーター、2級建築士、宅地建物取引士。株式会社Praemio代表取締役。その空間で過ごす「人」を中心に発想したデザインで、人の日常の体験や経験を豊かにするインテリアデザインから設計まで幅広く担当。

https://praemio.work