コラム

家の間取りはどう決める?チェックすべきポイントを解説

1696835052-QkJRJ.png

 

マイホームを購入・新築を検討するとき、間取り選びで苦労する方は少なくありません。間取りのタイプや広さ、収納スペースなど、検討すべき項目は多岐に渡るためです。

 

そこで今回は、家の間取りを決める際にチェックすると良いポイントを解説します。

 

世帯構成ごとの間取りの選び方もご紹介していますので、マイホームの購入や新築を検討している方はぜひ参考にしてみてください。

 

 

家の間取り選びで検討する項目

 

家の間取りを決める際、確認すべき主な点は以下の通りです。

 

  • 間取りのタイプ
  • 部屋の広さ
  • 収納スペース
  • コンセントの位置
  • 日当たり・温度

 

1つずつみていきましょう。

 

 

間取りのタイプ

 

家の間取りのタイプは「1DK」「3LDK」など、数字とアルファベットの組み合わせで表記されます。

 

数字は部屋の数を示しています。アルファベットの意味については以下を参照ください。

 

  • L:リビングルーム
  • D:ダイニングルーム
  • K:キッチン・台所
  • CL:クローゼット
  • WCL:ウォークインクローゼット
  • N:納戸
  • S:サービスルーム

 

例えば、間取りタイプが「3LDK」である場合、3つのお部屋に1つのリビング・ダイニング・キッチンがあるということです。

 

家の間取りを選ぶときは、数字とアルファベットの組み合わせが表している意味を理解することが大切です。

 

 

広さ(専有面積・延床面積)

 

間取りのタイプが同じであっても、各部屋の広さによって住環境は大きく異なります。

 

家の広さは、マンションなどの集合住宅であれば専有面積、戸建て住宅であれば延べ床面積で表されるのが一般的です。

 

国土交通省によると、世帯人数に応じて豊かな生活を送ることができ、ライフスタイルの変化にも対応しやすい広さ(誘導居住面積水準)は、以下の通りとされています。

 

1696061538-5SqqR.png

※出典:国土交通省「住生活基本計画における「水準」について
※【 】内は、3〜5歳児が1名いる場合

 

専有面積が広いほど、複数人数で生活がしやすくなるだけでなく、多くの荷物を置くこともできますが、価格は高くなります。

 

国土交通省の基準を目安に、世帯の人数や持っているモノなどをもとに、自分自身や家族のライフスタイルに合った広さを考えることが重要です。

 

 

収納スペース

 

収納スペースが不足すると、居住スペースにも持ち物を置くことになり、快適さが損なわれてしまうかもしれません。

 

家の外にトランクルームなどを借りて保管する場合は、追加で費用がかかります。

 

かといって、収納スペースが多すぎる物件を選んでしまうと、持ち物を増やしてしまいかねません。

 

そのため間取りを決める際は、自分自身や家族の持ち物の量に応じた収納スペースを検討することが大切です。

 

例えば、ゴルフ用品やキャンプ道具、楽器など、趣味を楽しむための持ち物が多い人は、広めの収納スペースがある住宅を選ぶのも1つの方法です。

 

 

コンセントの位置

 

テレビや冷蔵庫、洗濯機などの大型家電は、コンセントの付近に設置しなければ不便です。

 

また、在宅勤務をする機会が多いのであれば、ワークスペースを設置する場所の近くにコンセントがあった方が、パソコンやモニターなどを電源に接続しやすいといえます。

 

スマートフォンやタブレット、掃除機、電動自転車のバッテリーなどを充電する場所も、コンセントの位置によって決まるでしょう。

 

コンセントをあとで増設するのは、とても大変です。間取りを選ぶときは、家電やワークスペース、充電場所などを設置したい場所の付近に、コンセントがあるかどうかも確認すると良いでしょう。

 

 

日当たり・温度

 

マイホームで快適に生活をするためには、日当たりをよく確認することが重要です。

 

日当たりは、部屋の窓が向いている方角によって異なります。窓が向いている方角ごとのメリットとデメリットは、以下の通りです。

 

1696061574-UTCGz.png

 

窓が向いている方角によって、メリットとデメリットがあるため、どれが良いとは一概にはいえません。

 

「冬は暖かい部屋で過ごしたい」「照明をつけなくても明るい部屋で暮らしたい」など、自分自身や家族の希望を明確にし、それを実現できるような間取りを選ぶことが大切です。

 

 

世帯構成で家の間取り選びは異なる

 

続いて、単身世帯や2人暮らし世帯、ファミリー世帯、シニア世帯の間取りの選び方をそれぞれご紹介します。

 

 

単身世帯

 

単身世帯の方がマイホームを購入するのであれば、1Kや1R、1DK、1LDKが主な選択肢となるでしょう。

 

1Kや1Rは価格がリーズナブルではあるものの、日常生活を送るための最低限の間取りといえるため、窮屈さを感じてしまうかもしれません。

 

より快適に暮らしたいのであれば、キッチンスペースが広く設けられている1DKや1LDKを選ぶのがおすすめです。特に1LDKであれば、居室と寝室を分けることも可能です。

 

リビングと寝室に加えて、在宅勤務用のワークスペースまたは趣味を楽しむ部屋を分けたいのであれば、2LDKを選ぶのも良いかもしれません。

 

2LDKであれば、将来的に結婚をしたときや子どもが産まれたときも、快適に暮らしやすいでしょう。

 

 

2人暮らし世帯

 

2人暮らし世帯の場合、お互いの生活リズムが異なっているのであれば、2DKや2LDK、3LDKが主な選択肢となるでしょう。

 

居室数が2つ以上あれば、1人ずつ個室を設けることができ、物音を立ててパートナーの睡眠を妨げてしまう事態を防ぎやすくなります。

 

また「子どもが産まれた」などの理由で同居する人が増えたときも、複数の居室があれば対応しやすいでしょう。

 

一方で、1人ずつ個室を準備する必要がないのであれば、1DKや1LDKも選択肢となります。

 

マイホームで実現したい暮らし方や今後のライフプランなどを同居人と話し合ったうえで、間取りを選ぶことが大切といえます。

 

 

ファミリー世帯

 

ファミリー世帯は、家族の人数や子どもの年齢などで適していると考えられる間取りが大きく変わります。

 

例えば、子どもが1人であり、まだ幼いのであれば、1LDKや2LDKといった間取りでも快適に暮らせる可能性があります。

 

死角がなく見渡しの良い間取りであれば、掃除や料理、在宅勤務などをしながらでも、子どもの様子を確認しやすいでしょう。

 

子どもが中学生以上であれば、2LDKや3LDKを選ぶと、夫婦の寝室と子ども部屋兼寝室を分けることができます。

 

子どもの人数が2人であれば、3LDK以上の間取りを選ぶことで、人数分の子ども部屋を確保できます。

 

 

シルバー世帯

 

シルバー世帯の場合は、広すぎる間取りは避けることをおすすめします。移動や掃除などが身体に負担をかけてしまいかねないため、安全性と利便性を優先して選ぶと良いでしょう。

 

例えば、滑りにくい床材や手すりがあれば、室内をより安全に移動できます。階段や段差がない間取りを選ぶと、つまずいて転倒するリスクを抑えることが可能です。

 

また、寝室やトイレ、居室の距離が近いと、移動の負担を軽減できます。

 

間取りについては、1LDKや2LDKなどが選択肢となるでしょう。

 

 

家の間取りを決めるときのポイント

 

家の間取りを決めるときのポイントは、以下の2点です。

 

  • 生活動線や家事動線に合ったものを選ぶ
  • 譲れない条件を決めておく

 

日ごろの生活や家事の動線に合った間取りを選ぶことで、無駄な移動が発生しにくくなります。例えば、洗濯物を外に干すのであれば、洗濯機の場所と干し場所が近い間取りの家を選ぶと良いでしょう。

 

また、家の間取り選びで優先する項目を決めることも大切です。優先する項目を決めていないと、あれもこれもと欲が出てしまい、予算をオーバーしてしまいかねません。

 

マイホームで実現したいことを事前に書き出して優先順位を決めておくと、予算内で希望に合った物件が見つかりやすくなるでしょう。

 

まとめ

  • 家の間取りを決めるときは、種類や広さ、収納スペースなどを確認すると良い
  • 基本的には世帯の人数が多いほど、部屋数が多く広い家に住むと良い。ただし、セカンドライフでは広さや利便性や安全性を重視するのがおすすめ
  • 生活動線や家事動線を考え、新居に求めることの優先事項を決めて間取りを検討することが大切

 

 

【コラム執筆者】

1613137682-8O7Tj.jpg

品木 彰(シナキ アキラ)

プロフィール

保険・不動産・金融ライター。ファイナンシャルプランナー2級技能士。大手生命保険会社や人材会社での勤務を経て2019年1月に独立。年間で700本以上の記事執筆に加えて、不動産を始めとしたさまざまな記事の監修も担当している。

https://daisakukobayashi.com/